各種お問い合わせ

ボタン

アイコン

06-7777-2629

受付時間/10:00~20:00

ペット可賃貸の退去費用が高いのはなぜ?相場や対策について詳しく解説

イラスト

ペット可賃貸の退去費用が高いのはなぜ?相場や対策について詳しく解説

ペット可の賃貸物件は動物を飼いたい方にとっては魅力的な物件です。
近年、動物を飼育する方も増えているため、ペット可の賃貸物件も増加しています。
しかし、汚れや傷、においなどの影響から退去費用が高くなりやすいのが現状です。
退去費用を抑えるためには、対策が必要となります。
そこで今回は、ペット可の賃貸物件の退去費用が高い理由をご説明したうえで、相場や対策について解説します。

ペット可の賃貸物件の退去費用が高い理由とは

ペット可の賃貸物件で動物を飼育していた場合、一般的に退去費用が高い傾向にあります。
これは壁や柱、床などに傷をつけたり、部屋ににおいがしみついたり、排泄物による汚れが残る可能性があるためと考えられます。
しかし、同じペット可の賃貸物件でも動物を飼育していない場合は、通常の物件と同じ退去費用となるためご安心ください。

退去費用とは

退去費用とは、部屋を退去するときに発生する費用のことです。
故意や過失により、部屋の壁や床などを傷つけた場合に補修費用として支払わなければなりません。
故意や過失というのが重要で、「不注意により、または意図的に劣化させた」と判断された場合は、退去費用も高くなるのです。

退去費用が高くなりやすいケース

床で爪をといだり、柱やドアなどをかじった場合、補修工事や張り替え工事が必要となります。
補修箇所が少なければ負担も少なく済みますが、下地部分までダメージを受けている際は、修繕費用も高くなるでしょう。
また、ペットのトイレ掃除をこまめにおこなわなかった場合、部屋全体ににおいがしみつくことになります。
こういった場合は、通常のクリーニングで対応できず、部屋全体の床材の交換やクロスの張り替えが必要となるため、費用も高くなりやすいでしょう。

敷金が高め設定

ペット可の賃貸物件では、動物を飼うことを前提としているため敷金があらかじめ高めに設定されていることが多いです。
通常物件での敷金の相場は、家賃1か月分が妥当ですが、ペット可の賃貸物件では家賃2〜3か月分くらいが相場となっております。
敷金とは退去費用の預け金であり、壁や床などの修繕や消臭により高くなることが予想されるため、あらかじめ多めの金額を預けておくのが一般的です。
そのため、退去費用が高くなった場合でも、入居時に敷金として預けているため別料金を加算されることは少なくなります。

ペット可の賃貸物件で動物を飼育していた際の退去費用相場

ペット可の賃貸物件での退去費用に相場というものは存在しません。
なぜなら、契約内容や汚れ具合、傷の度合いなどによって大きく変化するからです。
しかし、修繕箇所ごとの相場を押さえておくことで、だいたいの退去費用は把握できるでしょう。
主な修繕箇所の費用相場をご紹介します。

フローリング修繕費

フローリングを修繕する場合、部分的な補修は難しいため、居室全面を張り替える作業になります。
たとえば、6畳〜10畳の居室で10万〜18万円程度、キッチンや廊下だと8万円程度、トイレは6万円程度、洗面所で9万円程度の費用がかかります。
床の材質や面積によって異なりますが、クッションフロアの場合は比較的安い費用で修繕が可能です。

壁紙の張り替え修繕費

フローリングと同様に部分的な補修が難しいため、居室全面が張り替えの対象となります。
たとえば、6畳〜10畳の居室で4万〜7万円程度、キッチンやトイレ、洗面所や廊下はそれぞれ4万円程度が相場となります。
壁紙の下地部分である「ボード」まで傷が達していた場合、ボードの修繕もおこなわなければなりません。
ボードを修繕する際は、骨組み近くまで素材を剥がす作業が必要となるため、費用も高額になりやすい傾向です。
さらに、動物のおしっこにより腐食してる場合、ボードまで侵食していることも多いため、注意しておきましょう。

柱の修繕費

柱の場合は、傷のある部分だけを修繕することができ、傷の度合いによって費用が異なります。
しかし、修繕箇所が複数ある場合はその分費用もかかるため注意が必要です。
浅い傷の場合は2万円程度、浅くて長い傷の場合は3万円程度、深い傷になると4万円程度かかり、尿のシミがついた場合は5万円程度の請求がきます。
退去立ち会いの際は、管理会社と修繕する箇所の確認をおこない、証拠写真を撮っておくことで高額請求されるのを防ぐことができるためおすすめです。

ハウスクリーニング費用

動物のにおいが部屋にしみついた場合、ハウスクリーニングでの脱臭が必要となります。
たとえば、ワンルームや1Kタイプだと2万~5万円程度、1DKや1LDKは4万~6万円程度、2DKや2LDKで4万~9万円程度、3DKや3LDKは6万~10万円程度、4DKや4LDKになると8万~12万円程度とけっこう高額になっています。
しかし、本来であればハウスクリーニング費用は貸主の負担となりますが、動物を飼育していることによりかかる費用であるためペット可の賃貸物件では借主負担となるのです。

高額請求された場合

明らかな高額費用を請求された場合は、「消費者生活センター」に連絡すると良いでしょう。
消費者生活センターとは、賃貸物件を退去する際の費用トラブルについて相談に乗ってもらうことができる施設です。
こういったトラブルの扱いに慣れているため、相談するだけで費用が適正かどうかの判断をしてくれます。
しかし、消費者センターで判断が付かなかった場合は、民事調停に申し込んでみるのも1つの手です。
民事調停とは、簡易裁判所の裁判官や専門職員の方が不動産会社と入居者の間に入ってトラブル解決のサポートをしてくれる機関です。
手数料は500〜1,000円程度ですが、申し込みから調停の決着がつくまでに時間を要するのが欠点でもあります。

ペット可の賃貸物件で退去費用を抑える対策

退去費用を抑えるには、部屋を傷つけないことが重要です。
動物の爪により床や柱、壁などに傷がつくことは多くあります。
とくに交換が難しい柱は、傷がつくことにより修繕費を高額請求される可能性もあります。
部屋を守るために入居者も以下のような対策が必要です。

カーペットを敷く

フローリングに傷がつくのを防ぐためには、厚手のカーペットを敷くことが効果的です。
また、動物の糞や尿が床に染み込むのも防ぐことができるため、退去費用を抑えることにもつながるでしょう。
しかし汚れやすく、においもつきやすいため定期的な手入れが必要となります。
そのため、予備のカーペットを用意したり、におい対策をしておくと良いでしょう。

コーティングする

カーペットを敷くことに抵抗がある方は、フローリングにワックスでコーティングするのも1つの手です。
カーペットほどの保護効果はありませんが、厚めのワックスでコーティングすることで、塗布前に比べ傷を防ぎ、汚れた際も拭き取ることで簡単に掃除ができます。

爪を切っておく

爪の手入れを定期的におこなうことで、柱や床に傷がつくのを防ぐことができます。
たとえば、犬は1か月に1回、子猫は1週間に1回、成猫は2〜3週間に1回の頻度での爪切りが必要です。
また、爪を切る際も短めに切ったり、先を丸くするなどの工夫をしておくと良いでしょう。

まとめ

ペット可の賃貸物件では部屋が汚れやすく、においもつきやすいなどの理由から敷金があらかじめ高めであったり、退去費用が高くなる傾向にあります。
相場は、汚れ具合や傷の度合いによって異なるため、修繕箇所ごとの相場を把握しておきましょう。
退去費用を抑えるためには、カーペットを敷いたり爪を切っておくことが重要です。