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賃貸物件のフローリングにカビが!掃除方法と退去時に生じる問題点を解説

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賃貸物件のフローリングにカビが!掃除方法と退去時に生じる問題点を解説

賃貸物件は大家さんから借りているものであり、できるだけ綺麗な状態を保つことが必要です。
しかし、賃貸物件の立地条件や日々の過ごし方によっては、フローリングにカビが発生してしまうこともあります。
そしてカビが発生していると、退去費用が大きくなってしまうのが不安に思っている方が多いです。
そこで、本記事では賃貸物件のフローリングに生じたカビの掃除方法、退去費用との関係性について解説します。
近い間、賃貸物件の退去を考えている方はぜひご確認ください。

賃貸物件のフローリングに生じたカビの掃除方法

 フローリングに生じたカビは適切な掃除方法はもちろんのこと、やってはいけない掃除方法があります。
それぞれをしっかりと確認し、適切な方法のみでカビを取り除いていきましょう。

適切な掃除①中性洗剤

適切な掃除方法の1つ目は、中性洗剤を用いてカビを拭き取っていくことです。
まずは、現在用いている洗剤がアルカリ性、中性、酸性のどれであるのかを確認してみましょう。
中性洗剤はこのようにアルカリ洗剤・酸性洗剤と比べると刺激が弱いです。
刺激が弱いのでフローリングに塗布した場合もあまり傷つけずに、カビを拭き取ることができます。
しかし、中性洗剤は刺激が弱い分、アルカリ性洗剤やアルカリ性洗剤ほど洗浄力を持ちません。
ですので、中性洗剤を用いる方法は時間をかけて拭き取っていくことが必要になります。
まずは、現在用いている食器用洗剤がアルカリ性、中性、酸性のどれであるのかを確認してみましょう。

適切な掃除②エタノール

適切な掃除方法の2つ目は、エタノールを用いて拭き取っていくことです。
エタノールはアルコールの1種であり、手の消毒に用いられることが多々あります。
このエタノールは揮発性も高く、フローリングに用いても傷つきにくいため、フローリングを傷つけずにカビを拭き取ることが可能です。
ただし、エタノールは中性洗剤と同様にカビに対する元々の洗浄力はあまり高くありません。
ですので、エタノールを用いてカビを拭き取るには時間をかけて少しずつ取り除いていくことが必要です。
エタノールは薬局やドラッグストアで購入できますので、こちらの方法を用いる場合は近くの薬局やドラッグストアで探してみましょう。

不適切な掃除①掃除機

次に、不適切な掃除方法の1つ目は、掃除機でカビを吸い取ることです。
カビというものは胞子の集まりでできており、風の流れにそって空気中に飛散していきます。
そして、飛散した胞子はどこかに定着し、再度カビとなって発生するのです。
しかし、「掃除機は空気を吸う仕組みであるので、飛散しないのでは?」と考えた方もいらっしゃるかと思います。
実は、カビの胞子は2μm~10μm(0.0002cm~0.001cm)と大きさがかなり小さく、掃除機のフィルターをすり抜けてしまうのです。
ですので、掃除機でカビを吸おうとしてもお部屋中に胞子を拡散しているだけであり、むしろ逆効果になります。
カビ掃除に掃除機は用いてはいけないとご認識ください。

不適切な掃除②塩素系漂白剤

不適切な掃除方法の2つ目は、塩素系漂白剤を用いて拭き取ることです。
塩素系漂白剤は、酸化作用もしくは還元作用を利用することで対象から色素を抜くことができるため、白い衣服の洗浄やカビの洗浄液として用いられます。
ここで注意していただきたいことが、カビの洗浄液によく用いられていることです。
塩素系漂白剤は、カビの洗浄液として使われていることもあるため、フローリングにも使ってしまいそうになります。
しかし、それら洗浄液はあくまでも元の色が白いお風呂場などの専用であることが多いです。
つまり、フローリングに漂白剤成分が入った洗浄液を用いると、賃貸物件のフローリングを脱色してしまいます。
塩素系漂白剤はフローリングに使ってはいけないものとご認識ください。

不適切な掃除法③重曹

不適切な掃除方法の3つ目は、重曹を用いて拭き取っていくことです。
重曹の正式名称は炭酸水素ナトリウムであり、アルカリ性の個体物質になります。
重曹はアルカリ性のなかでも比較的アルカリ性が低く、フローリングを脱色してしまうものではありません。
しかし、重曹は粉末状のものであるため、完璧にに溶かさないとフローリングを拭く際に傷がついてしまうのです。
重曹はカビに対して効果がありますが賃貸物件に傷を与えてしまう可能性を考え、避けた方が良いことを覚えておきましょう。

賃貸物件においてフローリングのカビが退去費用に及ぼす影響

 賃貸物件のフローリングにカビが生じてしまうと健康上や生活上の問題点だけでなく、退去費用にも影響を及ぼします。
そもそもフローリングのカビは原状回復義務があるのか、残したまま退去すると退去費用はどのぐらいかかるのかを確認してみましょう。

フローリングにカビが生じた場合の原状回復義務

まず、原状回復義務があるかどうかは国土交通省が発表している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によって定められているものです。
内容を簡単にまとめると、借主(入居者)の過失である場合は原状回復義務が生じ、経年劣化による自然的な損傷である場合は大家さんが負担と定められています。
フローリングにカビが発生することは過失であるのか自然的な損傷のどちらに当てはまるのでしょうか。
実は、カビの発生は借主(入居者)の過失とされることが多く、原状回復義務が生じることがほとんどです。
賃貸物件の退去時にはフローリングのカビを取っておくことが必要であることをしっかりと覚えておきましょう。

フローリング修繕費の相場

フローリングにカビが生えたまま退去すると、フローリングのクリーニング代もしくは張り替え代が退去費用としてかかります。
クリーニング代と張り替え代の相場は以下のとおりです。

●クリーニング代:10帖で1~2万円
●張り替え代:6畳で10~15万円

カビを残したまま退去してしまうと、決して安くはない金額が退去費用としてかかってしまいます。
退去費用を抑えるためにもフローリングに発生したカビは適切な方法で取り除いていきましょう。

賃貸物件においてカビ掃除の際にフローリングが傷ついた場合

 賃貸物件のフローリングにカビが発生した場合は掃除が必要となりますが、気を付けないとフローリングに傷がついてしまいます。
先ほど、借主(入居者)の過失であれば原状回復義務が生じることを解説しましたが、掃除の際に傷をつけてしまっても過失とされることが多いです。
故意でなくとも過失となることにご注意ください。
また、掃除以外で自然とついた繊細な傷は過失となるのか気になりますよね。
歩くことでつく繊細な傷などは経過年数によるものとされ、大家さんの負担で修理をしたり、そのまま次の貸主へ貸し出したりすることが多いです。

ただし、実際のやり取りでは過去の事例やガイドラインよりも契約書の記載が最優先されます。
賃貸物件の契約書を確認し、原状回復義務についての記載がどのようなものであるか再確認しておきましょう。

まとめ

本記事では賃貸物件のフローリングに生じたカビの掃除方法、退去費用との関係性について解説しました。
賃貸物件のフローリングに生じたカビは適切な掃除方法を用いないと退去費用が大きくなってしまいます。
適切な掃除方法とカビを残したまま退去することの影響を確認し、しっかりと退去の準備を進めていきましょう。